児童買春など犯罪被害の温床になっている無料出会いインターネットの出会い系サイトに対する規制が強化されることになった。携帯電話の普及を背景に被害が急増したのを受け、二〇〇三年に施行された出会い系サイト規制法は、サイトで十八歳未満の未成年者に性交渉を持ち掛けることや、未成年者が相手を募る書き込みをすることを禁止している。ところが、昨年一年間に摘発された出会い系サイトに絡んだ事件は前年より約二割多い一千九百十五件で、被害者の83・1%が十八歳未満だった。その中には小学生が含まれるなど、被害者の低年齢化も大きな問題になっている。待ったなしの状況から子どもたちを守るため、関係各省でつくる「IT安心会議」が策定したのが「有害サイト集中対策」案だ。出会い系サイト規制法の改正で未成年者利用の防止を徹底させるほか、携帯電話でのサイト閲覧を制限するフィルタリング(情報選別)の普及促進などを盛り込んでいる。中でも目玉となりそうなのが、「情報モラル教育」の推進だ。学習指導要領を改定し、有害サイトへの適切な判断力を育てるものだ。携帯電話を介し、子どもたちが簡単に有害サイトとつながる恐れが広がっているにもかかわらず、保護者らのネットを安全に使うためのルールやモラルについての知識は十分とはいえない。被害に遭う子どもの多くは好奇心の向かうまま、無防備に闇の無料出会い世界へ引き込まれているのが実態だ。どの子どもにも等しく、危険から身を守る方法を効果的に周知するには、家庭任せではなく、学校教育の中に位置づけることが望ましい。出会い系サイトの規制強化については一定の効果が期待されるものの、自殺・犯罪を誘因したりするほかの有害サイトの法規制は対策案から見送られた。憲法が保障する表現の自由との兼ね合いからの判断だ。だが、闇サイトを通じて知り合った男三人による女性拉致・殺害など、人妻出会い凶悪犯罪は続発している。 有害サイトが事実上「野放し状態」となっていることへの国民の不安は強く、内閣府が先日発表した有害情報に関する世論調査では、国民の九割が有害サイトの規制に賛成している。
犯罪の手口も巧妙化している。表現の自由に配慮しながら、いかに実効性を確保していくのかも課題だ。
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